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2019.08.18

即効性のある練習法

 学問に王道なし、の格言同様ピアノにも上達の近道といったものは無く

日々の根気強く正しい練習の継続に勝るものは無いと信じております。

しかしながら弾けない個所を今すぐ弾けるようになりたい、と思うのが人間です。

ましてや子どもでしたら尚更と思います。

今日は私が子どもたちにオススメしている、弾けない個所がすぐ弾けるようになる

即効性のある練習法をご紹介したいと思います。

1、弾けないパッセージを歌ってみる

手を拡げず、あまり長くない速いパッセージに特に効果があります。

歌ってみることで脳が音を正しく認識し、指が正確な動きで弾けるようになります。

コツはつっかえることなく歌えるようになるまでひたすら口ずさむ事です。

2、イメージトレーニング

文字通り頭の中で演奏します。

目を閉じ頭の中で理想のテンポで華麗に弾きこなす様をイメージします。

ショパンのエチュードのop25-2のテンポが中々上がらなかった女の子がこれを試したところ

かなり速いテンポで弾けるようになったのには驚き、その場にいた保護者の方と共に

感嘆の声を上げたものです。

3、ピアノの蓋を閉じ、その上で指を動かす。

こちらも文字通り弾けない個所を片手、もしくは両手でピアノの蓋の上で指を動かします。

こちらは以前イタリアの講習会に参加したときに、ファビオ・ビディーニ先生という

名ピアニストの方が生徒に勧めていました。

弾けない個所を蓋の上で弾いたのちに、鍵盤の上で弾いてみると不思議なことに

弾けるようになることがままあります。

音が出ないことで純粋に指の動きに集中できるため、変な癖や力が抜けて正しく指を動かせる

ようになったものと思われます。

以上は私自身が練習で行ったり、日々のレッスンで生徒に試させたりするものの一部です。

もちろん地道にゆっくりと繰り返し練習するのが一番ですが、何度練習しても上手くいかない

一種のスランプ状態になった際に試してみることをオススメします。

2019.08.17

大人になってからピアノを始めても上達する?

 大人になってから趣味でピアノを始めたいという方は非常に多いと思います。                                                                  当教室でもそのような大人の方からのお問い合わせを多く頂きます。                                                            ピアノを始めたい大人の方々が抱えている疑問や不安の一つに「大人になってからピアノを始めても上達する?」        というのがあります。

例えば幼少期にピアノを始めて中学高校まで続けたけど、学業や部活が忙しくなり一旦やめてブランクを経たのちに、  大人になってから再開する、といった方は過去にピアノの経験があるので再開して始めは思うように         腕が指や腕が動かなくても根気強く練習を重ねていくうちに、以前のように弾けるようになると思います。

しかし全くの初心者の方はどうでしょうか?                                「大人になってからピアノを始めても上達する?」 という問いに私は                      「頑張って根気強く練習を重ねて定期的にレッスンに来られれば上達する。」と答えます。

ピアノというのは早い人だと3歳、たいていの人も小学校入学前後から始めます。                                               始めのうちは10~15分程度の練習から始め、しばらくして曲も難しくなっていくと30分、1時間・・と         練習時間も徐々に増えていきます。

1万時間の法則という有名な言葉があります。 
どんな分野においてもプロフェッショナルや一流になるためには、1万時間の練習や勉強が必要というものです。
例えば3歳からピアノを始めて小学校入学まで毎日15分の練習を重ね、小学校入学前後から練習時間を毎日1時間、
中学から2時間、高校から3時間というふうに練習時間を増やしていくと、
だいたい高校卒業くらいのタイミングで1万時間に到達します。
プロ志望の方でしたら音大に進み更に専門的な教育を受けて研鑽を重ねる時期に入ると思います。
このくらいになるとショパンやリストのエチュードもすらすら弾けて、演奏会で弾かれるような大曲にも
余裕を持って取り組めるようになると思います。
まさにプロの卵といった感じですね。
・・・大人から始めた場合はいかがでしょうか?
25歳からピアノを始めた場合、毎日1時間の練習を継続できたとしても、1万時間に到達するのはおよそ27年後、
52歳になった頃です。
そもそも大人で毎日コンスタントに1時間の練習時間を確保できる方がいったいどれほどいるのでしょうか?
社会人の方でしたら仕事が終わり帰宅した後に練習すると思いますが、会社の中での飲み会の付き合いや
残業等で練習できない事もままあるかと思います。
資格取得や仕事のスキルアップのための勉強等、仕事以外で社会人の方がやらなくてはいけない事は
想像以上にあるかと思います。
そんな中なんとか練習時間を捻出できたとしても、仕事が終わり帰宅して疲れ切った状態で
ピアノの練習ができる方がどのくらいいらっしゃるでしょうか?
ちょっと一杯・・とお酒を飲んでしまえば当然練習はできません笑
このように普段の平日は練習のハードルが非常に高い事がお分かり頂けたかと思います。
休日にまとまった時間をとって練習するにしても、結婚して家庭がある方でしたら家族サービスや子どものお世話で、
全く練習ができない事もあるかと思います。
そして練習時間を確保して継続できたとしても、レッスンに定期的に通う事ができなければ上達は見込めません。
もちろんポピュラー、ドラマや映画の音楽を簡単にアレンジしたものを弾けるようにする程度でしたら、
1万時間も必要なく毎日10分か15分程度、もしくは器用な方でしたらあまり練習しなくてもレッスン中に弾いてるうちに、
ある程度弾けるようになるかと思います。
しかしながら上級者でも尻込みをするような難曲を弾けるようになりたい、
といった質問やお問い合わせをされる初心者の方々が多くいらっしゃるのも事実です。
そういった方々のためにも、今回ブログにてこのような事を記しました。(決して難曲に憧れる初心者の方々を見下したり、
心を折る目的で書いたのではありません。)
これからピアノを始めたいとお考えの大人の皆様方。
ピアノという楽器は一朝一夕で弾けるものではありません。
まずは無理なく取り組める簡単な曲を、一曲仕上げる事を目標に頑張ってみて下さい。
そして簡単な曲が弾けるようになりましたら、思いっきり自分を褒めて下さい。
そして次に、高望みせず少しずつ曲の難易度を上げて一歩一歩着実に進んでいって下さい。
場合によっては難易度を下げる事も必要だと思います。
そして何年も経た後に気付いたらすごく上達していて、難しい曲が弾けるようになっていた。
これがピアノが上手くなるという事ではないか、と私は思っております。
ピアノは一生をかけて取り組むに値する、素晴らしい芸術です。
多くの人がこの芸術に触れて豊かな人生を歩まれる事を心から願ってやみません。

2019.04.14

演奏が荒れる、崩れる

 私がピアノ学習者の方々からよく受ける相談の一つに

「演奏が荒れる、崩れていく」というのがあります。

しっかりと弾けるようになって、練習を続けていくと、演奏が荒れ曲が崩れていく・・・

実は私自身も学生時代に同様の経験がありました。

譜読みが一通り終わり暗譜のために練習を続けていくと

弾けていた技巧的な個所を間違えるようになったり、何でもないようなところでミスをしたりと

演奏が崩れていきました。

今思うとがむしゃらに練習するあまり、指を動かすことに夢中になり

一度は頭で理解していた音の並びや、曲の構成等が抜けていったのではないかと考えています。

常に指だけでなく、頭を使い耳で音をしっかりと聞き曲を理解する。

解決策はこれしかないと思っています。

そのためにも自分の音をしっかりと聞き、片手ずつ、ゆっくり弾くといった練習は

一通り弾けるようになっても続けるべきだと思っています。

2019.01.27

明けましておめでとうございます。

 だいぶ遅くなりましたが・・・明けましておめでとうございます。

昨年は多くの方々に大変お世話になりました。

ピアノ教室を順調に続けられているのも日ごろ支えて下さる、皆様のおかげです。

特に教室に通ってくださる生徒と保護者の皆様方には心より感謝しております。

今年もよろしくお願いします。

さて私のソロリサイタルまであと2週間となりました・・・

リサイタルに向けて練習をしていると、曲に関して悩んだり考えたりすることがあります。

そんな時は昔お世話になった先生方がおっしゃった事を思い出したり、

先生方の動画をyoutubeで観賞したりして答えを探します。

私自身本当にに素晴らしい先生方に支持することができたと、リサイタルを前にして強く感じます。

素晴らしい先生方から受けた教えを、生徒の皆さんにはレッスンを通してお伝えできたらと

思っております。

先生方の動画をいくつか載せます

https://www.youtube.com/watch?v=re1BV_I5gtk

https://www.youtube.com/watch?v=PiUTwcZoHcY

2018.12.10

極端な考えや発言

 私が日々気をつけ心がけていることの一つに、極端な考えを持ったり発言したりするのを

避ける、というのがあります。

私が学生時代の事でした。

パリ市立音楽院のジャン=マリー・コテ先生のクラスに在籍していた頃

レッスンでは地道なリズム練習に数多く取り組みました。

例えばショパンのエチュードop10-1、これを何十ものリズムで練習させられました。

リズム練習のおかげでこの難曲のエチュードを何とか弾けるようになりました。

レッスンの間黙々とリズム練習をする私に付き合って下さった、コテ先生には心から感謝しております。

しかしある講習会のマスタークラスでの最中に、とある高名なピアニストが

リズム練習は意味がないという趣旨の発言をされました。

その方はピアニストとしても教育者としても世界的な方だったので、私は

そうなのか、ふむふむとその場で一応は納得はしました。

しかしこのピアニストの発言は、具体的な根拠を一切欠くものでした。

また、私がエコールノルマル音楽院でジャック・ラギャルド先生のクラスに在籍にして

いた頃、先生の勧めでタウジヒとブラームスの練習曲集に取り組んでいました。

この練習曲集のおかげで、私の指と手は見違えるほどに変わりました。

しかし私が当時個人的に師事していたデイヴィッド・ライヴリー先生でのレッスンの際の事でした。

先生の到着が遅かったので、私はレッスン室でブラームスの練習曲を指ならしに弾いていたところ

先生が入室されて私を見るなり「そんなのはやるだけ無駄だ」という趣旨の発言をされました。

さすがに納得のいかない私は理由を問いました。

すると先生は機械的で無味乾燥な練習曲は音楽性の発達の妨げになる、という趣旨の事を

述べられました。

当時の私には非常に腑に落ちなかったこれらの発言ですが、今ではこのように解釈しております。

件の高名なピアニストも、ライヴリー先生も非常に天才的な方です。

もちろんお二人ともピアノの学習上、多くの苦労をしてきたとは思いますが。

持って生まれた技術的な才能は私たちの比ではないと思います。

そういったリズム練習や機械的な練習曲集に頼る事なくテクニックを手に入れた

方々から見ると確かに無味乾燥で、音楽性の妨げになるかもしれません。

しかし一般のピアノ学習者にとってはこれらは非常に大切なもので

特に私は非常に多くの恩恵に預かりました。

残念ながら高名なピアニストの方々はこのように極端な事を言う方が非常に多いです。

そしてこの極端な言葉に惑わされるピアノ学習者というのも非常に多いです・・・

パリ音楽院のテオドール・パラスキヴェスコ先生が「巷に存在するピアニストによる

テクニックに関する本に書いてある練習方を全て試したら手が壊れる。」と

おしゃっていましたが、これは言い得て妙だと思います。

結局のところ一般のピアノ学習者は巷に存在する練習曲集に地道に取り組み

自分に合ったものを取捨選択しながら長い年月をかけて勉強をするのが、

素晴らしいテクニックを身につけるための近道だと確信しています。

私自身も生徒たちに極端な発言をして惑わせることがないように気をつけたいと日々思っています。

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